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あるくこと

三好十郎の仕事 第三巻

三好 十郎

線上閱讀三好 十郎《三好十郎の仕事 第三巻(あるくこと)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 334,472 字 · 667 頁

青空文庫

――いや結婚して身を固めてからほかの事をすると言ったような、そんな意味でなくだよ、そうでなく、自分の事とそれからほかの事との持って行き方の事なんだけど――

舟木 たしかに、それはそうだ。たしかに、愛情の問題に限らず、自分自身のもっと自然なあり方と矛盾しない形で、つまり自身から自然に押し出された形で、省三が事をするならば、政治運動だろうと何であろうと、私にもわかる。それなら私も反対しない。

(そうして、シャツもズボンもズタズタの姿で膝を突いている須永を中心に、まだ死んだように寝ている柳子の姿をわきに、一同が半円形に立って語り合っている有様は、ちょうど殺人犯人が審問にかけられているように見える。しかし又それは、一同が犯人から審問されている光景とも見えないことはない)

(そこへ、階段に音がして、フラフラの若宮が、ほとんど土気色の顔をして、房代に助けられながら降りて来る。一同ふり返ってそれを見る。省三は思わず一二歩進み出して、これは房代ばかりを見ている)

舟木 ああ、ジッとしている方がいいがなあ。

房代 (父のわきの下へ手を廻して、かかえるようにして光の輪の所へ来る)あたしもそう言うんですけど、どうしても来ると言って――