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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
線上閱讀中谷 宇吉郎《中谷宇吉郎集 第二巻(『せっかずせつ』のけんきゅう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 83,098 字 · 172 頁
主な収入は鰤であって、冬の二月ごろ、一網に一万尾も二万尾もはいることがあり、それで殆ど一年間の収益があげられるという話であった。
それで網をしめて見なくて、大体どれぐらい魚が中にはいっているかを知る方法があれば大変都合がよいのであるが、それもまだ方法がないらしい。超音波を海の底へ送ってやって、その反射を見る場合、漁群があるとその群からも反射されるので、魚群の探知が出来るとか、また魚が沢山いると渦が出来るのでそれを探知すればよいとか、色々の方法があるということは、前にもきいたことがある。今この広い海の上で荒浪がしぶきをあげている姿を見ると、水産物理学も愈々実際に役立つまでには、本当に荒海の上で生活するだけの覚悟をもった物理学者が二、三人出て来なくてはならないのだろうという気がした。
網をしめるかけ声が段々近づいて来て、もう船縁に眼白押しに並んだ漁師たちの顔がはっきり見えるころになると、網の目が急にこまかくなる。もう網の底がすっかり地を離れて浮き上がって来ているので、急にしめる速度が増す。「鰤の三千もはいっている時なら、もうそろそろ大変な沫があがるのですが」