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なかざとかいざんの『だいぼさつとうげ』

中里介山の『大菩薩峠』

三田村 鳶魚

線上閱讀三田村 鳶魚《中里介山の『大菩薩峠』(なかざとかいざんの『だいぼさつとうげ』)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,523 字 · 27 頁

青空文庫

とある。いくら大百姓でありましても、大名の息女に似寄ったなりなんぞをするということが、この時代から取り離れたことでありますし、「大名の姫君にも似るべきほどの結構なもの」というのは、どういうものを着ていたのかわからない。作者もそれが何であったかということを説明していない。この女が髪の美しい女であって、「それを美事な高島田に結上げてありました」とも書いてあるが、大名の姫君というものは、高島田などに結っているものではないはずだ。これはどうしたことか。

これからこの娘が父親のことを、「父様」といっている。いくら大尽の家の親父にしたところが、その子供が「父様」なんていうことはないはずだ。

五四九頁になると、この馬大尽の家の女どもが、主人のことを話している。これは甲州の在方の話らしいのに、「なのよ」というような、すこぶる新しいところを用いている。これが文久頃の甲州の女だと思うと、よっぽど不思議な気持がする。ここで、この家の女房のことを、「奥様奥様」と言っているのは、例によっていけません。「変なお屋敷でございますよ」ともあるが、百姓の家をお屋敷というのも何だか変だ。