輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
線上閱讀林 不忘《丹下左膳(たんげさぜん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 340,187 字 · 666 頁
それからこっち、お藤は浅草の自宅へも帰されずに、離室からは毎日のように左膳の怒号にもつれてお藤の泣き声が洩れているのだ。
事ありげなようす! とは感じたが、もとより老下女などの顔を出すべき場合でないので、気にかかりながらもお艶の身を守る一方にとりまぎれていたけれど、いまとなって心に浮かぶのは。
あの丹下左膳という御浪人。
かれは亡夫宗右衛門と同じ奥州中村相馬様の藩士で、自分やお艶とも同郷の仲だが、それがなんでもお刀探索密命を帯びてこうして江戸にひそんでいるとかと、いつかの夜のお居間のそとで立ち聞いたことがある。
道理で、辻斬りが流行るというのにこのごろはなお何かに呼ばれるように左膳は夜ごとの闇黒に迷い出る――もう一口の刀さがしに!
しかるに!
源十郎にないしょにお艶のもとに忍んで話しこんでいるうちに栄三郎のその後の模様もだいぶ知れたが、お艶の口によると、栄三郎はいま、二本の刀のうち一本をもって、他のひとつを必死に物色しているとのこと。
さては! と即座に胸に来たおさよだったが、その場はひとりのみこんで何気なくよそおったものの、納戸のお艶が、それとなく窓から左膳の出入りをうかがっては、いかにもして栄三郎へしらせたがっていることも、おさよはとうから見ぬいていたから、いよいよ左膳と栄三郎は敵同士、たがいに一対