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にせんねんせんそう
二、〇〇〇年戦争
海野 十三
線上閱讀海野 十三《二、〇〇〇年戦争(にせんねんせんそう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 34,367 字 · 69 頁
「ははあ、あれだな」
と、中尉が、その方に向って、また匐い出そうとしたとき、そのロケット爆弾が、ほんのすこしであったが、ごろんと動いたようであった。
「おやッ」
中尉は、思わず足をとめて、その場にがばと伏せをした。
なぜだろう。そのロケット爆弾が、動いたのは?
すると、爆弾の胴中に、ぽこんと四角な穴が明いた。そして、その穴の中から、潜水服のようなものを着た怪人物が姿をあらわし、爆弾から立ち出でると、のっそりと戦友の屍を踏まえて、突っ立った。
これを見たカモシカ中尉の愕きは、なににたとえたらいいか、とにかくびっくりして、心臓の鼓動が、ぴたりと停ってしまった。
偵察
緑色のロケット爆弾の巨体から、のっそりと立ち現われた怪人物は、一人ではなかった。
カモシカ中尉とモグラ一等下士とのおどろきを尻目に、不発爆弾の中から出てくるは出てくるは、あとからあとへと立ち現われて、しまいには、かれこれ十四五人の頭数になった。いずれも、その全身が蛍のような光を放っていて、気味がわるくてならない。
一等はじめに出てきた怪人が、どうやら、この一隊の怪物の隊長らしく、しきりに青く光る腕をうごかして、なにやら命令をつたえているらしい。