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にばんめのむすめ
二番めの娘
小川 未明
線上閱讀小川 未明《二番めの娘(にばんめのむすめ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 7,488 字 · 16 頁
船に乗っていったのであるが、もう着いたであろうか。そう思っては、門口に立って、ぼんやりと沖の方の空をながめていました。
姉や、弟は、いなくなった二番めの娘のことを思い出して、いつもいっしょになって遊んだので、いままでのように、はしゃぐこともありませんでした。
日は、一日一日とたってゆきました。けれど、いった娘は、もう帰ってくることもなかったので、母は、いまさらのごとく後悔をしました。
「なんで、遠いところへなどやってしまったろう?」といって、夜も、ろくろく眠らずに、思い明かすこともあったのです。
「今年は、二番めの姉ちゃんがいないから、さびしいな。」といって弟は、青々として澄みわたった空を飛んでゆく、鳥の行方を見送りながら、独り言をしたのでありました。
いつしか、ほうせんかはすっかり散ってしまいました。そして、園には、とうがらしが赤く色づきました。山には、くりが紫色に熟すときがきました。秋になったのであります。
秋になると、母親はいっそう、遠くへやった娘のことを思い出しました。それでなくてさえ、虫の声が、戸の外の草むらのうちにすだくのでした。
ある夜のこと、母親は、二番めの娘が帰ってきた夢を見ました。