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じんぞうにんげんエフし
人造人間エフ氏
海野 十三
線上閱讀海野 十三《人造人間エフ氏(じんぞうにんげんエフし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,879 字 · 109 頁
二人の一大事であるとともに、大きくいえば、わが日本の一大事である。
おそろしき棲家
イワノフ博士は、大型のピストルをかまえ、帆村と正太とを今にも撃ち殺しそうないきおいであった。
「さあ、二人とも、こっちへはいれ。ずんずん、その穴をおりてゆくんだ。ぐずぐずすると、うしろからピストルの弾丸をごちそうするぞ」
イワノフ博士は、ゆだんなく二人の様子をみまもりながら、大岩のうしろにあいている洞穴のなかにおいこんだ。かぼそい少年正太と、傷ついている帆村とを洞穴においこむことぐらいなにほどのことでもなかった。
そこがイワノフ博士の隠れ家なのである。大岩をたくみにくりぬいてつくってある洞穴は、見るからに身の毛のよだつほど、すさまじい光景を呈している。洞穴内には、バクテリア灯らしいふしぎな青色の光をはなつ灯火がついている。奥へいくと、なかなかひろく、三畳ぐらいの大きさの部屋が二つも三つもつづいている。よくまあこんな部屋があったものだ、――と思うが、じつはそんな部屋がはじめからあったわけではなく、イワノフ博士が人造人間エフ氏をつかってこれだけの洞穴をつくらせたのであるから、さらにおどろかされる。