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じんぞうにんげんエフし
人造人間エフ氏
海野 十三
線上閱讀海野 十三《人造人間エフ氏(じんぞうにんげんエフし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 53,879 字 · 109 頁
そのうえに、数えられないくらいたくさんのボタンが並んでいた。博士は、それを膝のうえにのせ、そのボタンの一つを指さきでおした。すると、そのしずかな洞穴のなかのどこかで、急にごとんごとんと重いものがうごく音がした。なんであろうか、その物音は?
エフ氏の怪
博士の目は部屋の隅にうつった。
そのとき、ぱたんと音がして、部屋の隅っこに、一つのまるい穴があいた。ごとんごとんの音は、その下からきこえてくる。――と、おもう間もなく、ぽーんといきおいよく穴から跳ねあがってきたのは、正太少年であった。彼は一ぺん下にあたって、ゴム毬のようにはねあがったが、やがて足がふたたび下につくと、のそりのそりと博士の前にやってきた。正太少年が、なぜこんなところへとびだしてきたのであろうか、いや、正太少年でないことはたしかである。
「おお、人造人間エフ氏。話があるんだ。ちょっとこっちへおいで」
人造人間エフ氏をむかえて、イワノフ博士は、人間とおなじにあつかった。
「なにかご用ですか」と、エフ氏はいった。
「うむ、わしが作った人造人間じゃが、われながらうまくできたものじゃ。こっちのいった言葉に応じて、ちゃんと返事をするんだから、大したもんだよ」