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しゅぜんじものがたり
修禅寺物語
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《修禅寺物語(しゅぜんじものがたり)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 12,737 字 · 26 頁
かの人々も生業に、面作りはなされまいが……。
春彦 生業にしては卑しいか。さりとは異なことを聞くものじゃの。この春彦が明日にもあれ、稀代の面をつくり出して、天下一の名を取っても、お身は職人風情と侮るか。
かつら 言んでもないこと、天下一でも職人は職人じゃ、殿上人や弓取りとは一つになるまい。
春彦 殿上人や弓取りがそれほどに尊いか。職人がそれほどに卑しいか。
かつら はて、くどい。知れたことじゃに……。
(桂は顔をそむけて取り合わず。春彦、むっとして詰めよるを、楓はあわてて押し隔てる。)
かえで ああ、これ、一旦こうと言い出したら、あくまでも言い募るが姉さまの気質、逆ろうては悪い。いさかいはもう止してくだされ。
春彦 その気質を知ればこそ、日ごろ堪忍していれど、あまりと言えば詞が過ぐる。女房の縁につながりて、姉と立つればつけ上り、ややもすればわれを軽しむる面憎さ。仕儀によっては姉とは言わさぬ。
かつら おお、姉と言われずとも大事ござらぬ。職人風情を妹婿に持ったとて、姉の見得にも手柄にもなるまい。
春彦 まだ言うか。
(春彦はまたつめ寄るを、楓は心配して制す。この時、細工場の簾のうちにて、父の声。