輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
きずあとのはいけい
傷痕の背景
豊島 与志雄
線上閱讀豊島 与志雄《傷痕の背景(きずあとのはいけい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 19,022 字 · 38 頁
粗末な餉台の上で、じゃが薯の煮たのと、鮭の焼いたのと……。
「御馳走はないのよ。」
「断るまでもないさ。だが、こんなのは、滋養分が多い……。」
「カロリーに富んでる……。」
「また、台詞か……。」
二人は笑った。が言葉少なに……。
食後、英子が俗謡を口ずさみながら、元気よく後片附けをやってる時、扉を開いて、小林の、日焼けのした、にこにこした顔が、そっと覗いた。
「お邪魔じゃありませんか。」
「やあ、はいれよ。」
杉本の眼は、いつもより、急にやさしく輝きだして、小林を迎えた。
隣室に、二人の大学生と一緒に住んでる、年の若い自由労働者だった。一日働いて疲れきっても、仕事にあぶれて時間をもてあましても、平気でいた。金はないか、と大学生から云われると、持ってるだけのものをすぐ出してやった。大学生が外をぶらついて、自分は仕事がなくて、困りきっても、平気で水ばかり飲んでいた。余り腹がすくと、飯を一杯食わしてくれと、杉本のところへやって来て、二三度分を一度に平らげて、けろりとして、親方のところへ、仕事を貰いに出かけていった。勉強しなくちゃ駄目だ……というので、杉本の書物を借りていった。