輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

線上閱讀倉田 百三《光り合ういのち(ひかりあういのち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 130,439 字 · 263 頁

青空文庫

私は又おどろいた、伯母は知ってるのだ、そして鶴子というんだ。私は陳列棚の所に立ってそっと見ていた。

そのショールに決めて、通い帳に書いて貰う間娘は何もいわなかった。静かに腰かけて、待っていた。

「お稽古に通ってるの」

「ええ」

「このごろはずっと茶園の方?」

「ええ」

「少しお弱いものですから」

と女中が応えた。

帰りしなに、

「お母さんによろしくね」

と伯母が言った。

「綺麗な子だが、可愛そうに弱い」

と娘が帰った後で伯母が言った。

伯母が知ってる家の子なのか、私はうれしくなった。私はそれから暫らくのうちに、どうして聞き出したか、その娘が長屋(字の名)の畳表屋の娘で、本店は長屋の通りにあることを伯母から聞いて知っていた。

私は時々本店の前でその娘の姿を見ることもあった。しかし知り合う機会は無かった。

春になって桜が咲くと西国寺では毎年花供養というものがあって、賑やかな人出であった。

鐘の音は花の雲の間から聞えて山にひびいた。門前にならぶ店々。麗衣の人や、漁民の群れ、近郷の農夫たちのおびただしい雑沓。その間を縫うて御詠歌講中の行列。

私は伯母につれられて本堂に上り、特にゆるされて庫裡の方へまわって休息していた。