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はっけんでんだんよ
八犬伝談余
内田 魯庵
線上閱讀内田 魯庵《八犬伝談余(はっけんでんだんよ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,945 字 · 43 頁
小身であっても武家奉公をし、医を志した馬琴である。下駄屋の入夫を嫌って千蔭に入門して習字の師匠となった馬琴である。その頃はもう黄表紙時代と変って同じ戯作の筆を執っていても自作に漢文の序文を書き漢詩の像讃をした見識であったから、昔を忘れたのは余り褒められないが幇間芸人に伍する作者の仲間入りを屑しとしなかったのは万更無理はなかった。馬琴に限らず風来なぞも戯作に遊んだが作者の仲間附合はしなかったので、多少の見識あるものは当時の作者の仲間入りを欲しなかったのみならず作者からもまた仲間はずれにされたのである。
だが、馬琴は出身の当初から京伝を敵手と見て競争していたので、群小作者を下目に見ていても京伝の勝れた作才には一目置いていた。『作者部類』に、あの自尊心の強い馬琴が自ら、「臭草紙は馬琴、京伝に及ばず、読本は京伝、馬琴に及ばず」と案外公平な評をしているのは馬琴が一歩譲るところがあったからだろう。それと同様、『蜘蛛の糸巻』に馬琴を出藍の才子と称し、「読本といふもの、天和の西鶴に起り、自笑・其磧、宝永正徳に鳴りしが馬琴には三舎すべし」と、京伝側を代表する京山が、これもまた案外公平な説を立ててるのは、京伝・馬琴が両々相対して下らざる互角の雄と見做したのが当時の公論であったのだろう。