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かんこんそうさいはかせ

冠婚葬祭博士

佐々木 邦

線上閱讀佐々木 邦《冠婚葬祭博士(かんこんそうさいはかせ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 14,762 字 · 30 頁

青空文庫

「惜しかったな。丁度今帰って行ったところですよ」

「先生、縁談じゃないですか?」

と清水君が口を出した。

「いや、僕のところへ来るからって、必ずしも縁談じゃあるまい」

と否定したが、団さんは覚えず床の間へ眼を移した。正直な人だ。お盆の上に写真が積み重ねてあった。しかし二尺の三尺の二柱の三柱のということはない。精々五寸、十五六枚だろうと目分量に屈託していた折から、

「宮崎君も無論未だ独身でしょう?」

と来た。

「はあ」

僕は虚を突かれて、妙な声を出した。気合をかけられたようだった。

「お世話しましょうか?」

「さあ」

「風間君と同級なら未だお若いですな。二三年、或は四五年辛抱する方が宜いでしょう」

「はあ」

「急ぐと兎角無理になって、奥さんの里から女中丈け補助して貰ったりします。然うなると悲惨なものです。家庭で頭が上りません」

「先生、ひどいですな」

と清水君が自首した。

初めての訪問だったから、早目に切り上げたが、僕は翌日大谷君に連れられて、再び団さんの家の客間に現れた。大谷君が是非案内すると言い出したのである。競争で引き廻してくれるのは有難いが、相手が仲人博士だ。