輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

べっぷおんせん

別府温泉

高浜 虚子

線上閱讀高浜 虚子《別府温泉(べっぷおんせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,339 字 · 27 頁

青空文庫

寝床に入って後までも祭囃しは聞こえておった。今日は却てその囃しは聞こえない。先刻どこかで花火が揚がった。あれも祭の花火であろう。

そんなことを考えているところへ日名子氏が見えた。この町の旧家でしかも前の別府町時代の町長であった日名子氏はお祭りの行列についてあるかねばならなかったので、たいへん遅くなったといった。八年以前も案内に立ってくれた日名子氏にこの桃の女の話をすると、「あれは亀川の四の温泉でした」といった。それを別府の温泉と思い違えたのは、八年の昔のことで記憶がおぼろになっていたためである。

その翌日であったが海岸の楼上で祭礼を見た。それは一つの船には神輿が乗っていて、一人の男が妙な体の恰好をして太鼓を打っていた。その他にも男がいたが皆静にしていた。その他の船には矢張り太鼓を打っている男が一人いて、その他の男は皆船を左右に動かしていた。舷に殆ど水がはいる位に左右に動かしていた。船には旗が飾り立ててあったが、その船が左右にゆれるたびに旗が仰山に左右にゆれた。そんな船が前後に五、六艘もあって、かの神輿の船を取り囲んでいた。これは浜脇にある金刀比羅神社の神体が海上を渡御しているところであった。