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りしりざんとそのしょくぶつ

利尻山とその植物

牧野 富太郎

線上閱讀牧野 富太郎《利尻山とその植物(りしりざんとそのしょくぶつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 11,115 字 · 22 頁

青空文庫

程でもなく、翌日は殆んど全快をしてしまった、それから三日ほど過ぎて、六日の日であるが、札幌農学校の宮部博士と、加藤子爵とそれから子爵の随行の吉川真水という人と、幌向の泥炭地に採収を試みた、この日は山草家の木下友三郎君も同行せられることになった、ちょっと話が前に立戻るが木下君は、東京にある時から、此度の利尻登山に同行せられるかも知れないという予約があって、同君も他の用を兼ねて北海道に来らるる都合であったから、一同が途中で待合せつつ幾干か日数を費すような訳になったのである。

翌七日にはいよいよ利尻島に向って進行するために札幌を出発して、加藤子爵主従に木下法学士と余と都合四人外に井口正道という人が小樽に着して、色内町の越中屋に一先ず足を休めたが、井口氏は病気を発したので、到頭小樽に残ることになった、余ら四人は即日小樽を出発して日高丸に乗込んだ、元来利尻に行くのには、小樽から北見の稚内への定期航海船に便乗するので、一週間に一回ということであるからして、その船が帰りに利尻に寄港する時、またそれに乗込んで帰るのが普通の順序であるそうだ、海上は至って穏かであった、午後六時頃「増毛」