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じゅうはちじょうおつ
十八条乙
山本 周五郎
線上閱讀山本 周五郎《十八条乙(じゅうはちじょうおつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 13,127 字 · 26 頁
「先月十六日の夜、そのほう居宅に伊原友三郎が逃げこみ、匿ってくれと頼まれたそうだが事実であるか」と滝沢が訊問した、「――答えるまえに申し聞かせるが、すでにそのほうの母たえ、並びに妻あやの両名を吟味し、口書爪印が取ってある、これらとそのほうの返答に相違のある場合には、上を偽る者として処罰されるだろう、そこをよくよく胸にとめて答えるように」
庄兵衛はためらわずに、その夜のことをすべて答えた。伊原はなにも話さなかったし、西条には関係のないことだと云った。妻の従兄に当る者が負傷して逃げこんだ、理由は云わないからわからないが、縁につながる者として捨ておけず、手当をしてやったうえ、翌日の夜まで自宅に寝かして置いた。とありのままに述べた。
「彼の逃亡にも手を貸したか」
「手を貸しました」と庄兵衛は答えた、「傷が軽いものでなく、自分では充分に動けないようすでしたから」
滝沢は頷いて、上段の萩岡中老を見た。庄兵衛は不安になった。本当に母や妻が吟味されたとして、はたして事実を申し述べたであろうか。もしかしてへたにとりつくろって、ありもしないことを云ったのではなかろうか。