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たんどくこう

単独行

加藤 文太郎

線上閱讀加藤 文太郎《単独行(たんどくこう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 112,799 字 · 222 頁

青空文庫

雪崩について

以上の二つの場合を連絡してみると、雪の降り方がだんだん減って、雲が薄くなり始め――全く雲や霧が消えて晴天になり――中空にポーッと綿のような雲ができてそろそろ天候が崩れ始め――上空が白く曇ってくると、もう全く天候は崩れてすぐ雲は下って雪を降らすということになる。だから最初の雲や霧が薄くなり出して隙間に青空の見え出したときに登山を開始するのが最も安全な訳である。

雪崩について

降雪――普通降り始めは湿雪でだんだん乾燥雪に変って降雪が止む。雪質が乾燥しているほど雪崩れやすく、また風等の外力の影響を感じやすい。しかも雪崩の速度も早く、傾斜のないところまで飛んで行って被害を及ぼすものである。だから降り始めよりも、降雪の止む頃の方が危険である。冬の降雪はたいてい一日くらいで止むが、稀には三日もつづくことがある。この場合こそ最も大きな雪崩の出るときである。故に日数の都合で降雪中の登降を試みるなら、雪の降り始めに行うべきで、決して降雪の止む頃に敢行してはならない。

降雨――雨量が少量の場合は湿雪の降ったのと同様、概して雪崩を誘起しないが、多量のときは積っている雪の中まで浸潤して、その雪を湿潤雪とし最後には粒子のあいだを流れて滑剤となり、恐るべき雪崩発生の原因となる。