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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
線上閱讀三好 十郎《叢書名著の復興1 恐怖の季節(きょうふのきせつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 257,544 字 · 508 頁
バカヤロウと言うのと同じ使用法で言う。たいへんアイキョウのあるクセであるが、時によって人を困惑させることは事実である。それで私は一度「反動」という言葉で君はなにを意味しようとしているのか、君がその言葉に持たせようとしている意味をもっと洗いあげてみたらどうだ、つまり「反動」を定義してみたらどうだ、と希望したことがある。もっともその男は私の希望をいれなかった。そして再び「すぐにそんな事を言うから君は反動だ」と言い放った。私はふきだした。――
武者小路は、彼の「人道主義」を一度洗いあげ、定義し、首尾一貫したものとして、再確認してみることが必要ではあるまいか、彼自身にとっても、そして、もちろん、われわれにとっても。そうでないと、われわれは、いつか、武者小路を見て、ふきださなければならなくなるかもしれないのだ。そして、われわれは、このように大きな、このように純粋な人を見てふきだしたりはしたくないのである。この人を、お手本にしたり、よりどころにしたり、鏡にしたりして、もっと高いところに到達したいのである。
これで広津と志賀と武者小路についての一言ずつを、ひとまず終るが、終るにあたって思うことは、これほどまでにすぐれて、他からのサイミン術にかかりにくい人たちでも、自分が自分にかけるサイミン術だけは、避け得ないのだろう