輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

くちぶえをふくぶし

口笛を吹く武士

林 不忘

線上閱讀林 不忘《口笛を吹く武士(くちぶえをふくぶし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 10,467 字 · 21 頁

青空文庫

「馬鹿あ見たよ。赤穂の浪士が江戸へはいって来る模様など、すこしもねえぞ。心配するな。それより、こんなに働いてまいったのだから、どうだ、一升買え、いいだろう一升――。」

三

この清水狂太郎のことは、いくら調べてみても、どうも審かでない。

ただ、日本橋石町三丁目の小山屋弥兵衛方に落ちついた大石の一味は、あとでは、この旅館の裏に借屋住いをして、あの潜行運動を進めたのだったが、吉良のスパイが、その付近に出没するようになった。

するとそのスパイがまた、何者にとも知れず、よく斬り殺されたものだが、そのときは必ず、口笛の音が聞えたそうである。

そして狂太郎は、相変らず、吉良邸の弟の部屋で、酒に酔って終日寝ていたと某書にあるから、十二月十四日の夜も、やはりそこにいたのであろう。するときっと、かれも、一角や小林平八郎、柳生流の使い手だった和久半太夫、新貝弥七郎、天野貞之丞、古留源八郎などと一しょに、相当眼ざましく働いて、斬り死にしたものに相違ない。はっきりした記録が残っていないからわからないが、奥田孫太夫が庭で相手取った一人に、青竹の先に百目蝋燭をつけたのを、寝巻のえり頸へさして、酔歩蹣跚と立ち向った大柄な武士があって、かなり腕の利く男だったという。