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こだいこくごのおんいんについて
古代国語の音韻に就いて 他二篇
橋本 進吉
線上閱讀橋本 進吉《古代国語の音韻に就いて 他二篇(こだいこくごのおんいんについて)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 94,329 字 · 188 頁
それ以外の音は出ない。一つのピアノとかオルガンとかに備え付けられているキーは限られている。これと同じように一つの言語に用いる違った音は一定数のものがちゃんと作りつけになっているような訳です。しかしピアノであったならば、それはかえることは出来ませぬ。いつまでも同じ数だけなのですが、言語においては或る一時代の言語にあったそういう音韻組織は、時の移ると共に段々変って行くことがあります。幾つかきまった数だけ使われておったその音自身が段々変って行く。或る場合には一つの音が二つに分れ、或る場合には二つの音が同じ一つの音になる。そうすると前の時代とは全体の組合せが多少違って来るということは無論ある訳であります。
現代語については、今申した通り、どれだけ違った音を区別するかということは自身が直接にその言語を聴き、また現在その言語を使っている人々に尋ねてみて判るのであります。ところが古代の言語については、昔の人がどれだけの違った音を聴き分け言い分けておったかということは、昔の人の文字に書いたものによって知るほか方法がないのであります。文字に書いたものと言っても色々あります。