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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁
それから、つけたりに、それなる問題の継母が、お静とは姉妹ぐらいにしか見られないまだ二十五、六の若新造で、すばらしくいろっぽい容色の持ち主であるということ、および夫のいぶかしき入水以来どうしたことかめきめき金回りがよくなったということの、思い設けぬ材料が二つも報告されたものでしたから、右門のまなこはぎらぎらと予定のごとくに輝きを帯び、その口からは憤るがごとき、つぶやきが鋭く放たれました。
「ちくしょうめ。八丁堀にゃめくらしかいねえと思ってやがるな」
だから、ただちになんらかの疾風迅雷的な行動がその場にも開始されるだろうと思われましたが、しかるに右門の伝六へ与えた命令は、またちょっとばかり奇妙だったのです。
「じゃ、あした久しぶりに、浅草へでもべっぴんの顔見に出かけるかな」
それも不意にべっぴんといったから、伝六が例のようにすぐとお引ぎずりを始めたのは当然なことで――。
「なんだか少しまた薄っ気味がわるくなりましたね。一つなぞが解けたかと思や、また妙ななぞをおかけになりますが、まさかあっしをからかっているんじゃござんすまいね」
しかし、右門は答えずにぷいと表へ出ていくと、行きつけの権十郎床で、何を考え出したものか、しきりと念入りに月代を当たらせました。