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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(一)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 220,431 字 · 428 頁

青空文庫

「しかるにだ、権右衛門のおかみは、理不尽に切りつけたといったぞ」

「なるほど、少しくせえね」

「まだあるよ。第三の不審は、いま使いがもってきたこの手紙の筆跡と、こっちの立て札の筆跡だが、実に奇妙なこともあるじゃねえか。棒の引き方、点の打ちぐあい、まるで二つが同じ人間の書いたほどに似ているぜ」

「なるほどね、墨色までがそっくりでござんすね」

「しかも、恒藤権右衛門家内といや、女でなくちゃならねえはずなのに、だれが書いたものか、この手紙はそっちの立て札の筆跡同様、れきぜんと男文字だよ」

「ちげえねえ。じゃ、また駕籠ですかい」

「いや、まだ早いよ。それから、第四の不審は、恒藤夫人自身だがな、おめえもなにか思い出すことはねえのかい」

「あるんですよ、あるんですよ。あっしゃ行ったときから変に思ってるんだがね。あの家の構えは、浪人者親子三人にしちゃ、すこしぜいたくすぎゃしませんか」

「しかり。まだあるはずだが、気のついたことはねえかい」

「あのおかみさんのおちつきぐあいじゃござんせんかい」

「そうだよ、そうだよ。おれゃさっき、あのおちつきかたを実あ感心したんだがね。日ごろの身だしなみがいいために、あんな非常時に出会っても取りみだした様子を見せないところは、さすが侍の妻女だなあと思ってな、つい今まで感服していたんだが、考えてみりゃ、ちっと