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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁

青空文庫

いや、いよいよ不審でした。ぴったりと雨戸が締まっているのです。早くも風をくらって逐電したのか、まだ八ツになるかならぬかの昼日中であるのに、どこもかしこもぴったりと戸がおろされていたものでしたから、伝六の鳴ったのは当然――。

「ちくしょうめッ。手数のかかるまねしやがるじゃねえか! だからいわねえこっちゃねえんだッ。ろくでもねえ猿しばいなんぞにいって、のうのうとやにさがっているから、こういうことになるんですよ! どこへうせやがったか、またむだな詮議しなくちゃならねえじゃござんせんか!」

おこり上戸のおこり太鼓を、柳に風ときき流しながら、いとものどかにあごをなでなで、しきりと家のまわりをのそのそやっていた様子でしたが、そこの、ちょうどお勝手口のところまでいったとき、

「ふふん――」

とつぜん名人が、ふふんと吐き出すようにいうと、にやりとやりました。そのまたふふんなるふふんが、なんともかともいえぬふふんでしたから、鳴り屋の千鳴り太鼓がさらに鳴ったのはこれまた当然でした。

「ちぇッ、何がおかしいんです! 人がせっかく腹をたてているのに、何がおかしいんですかよ」

「控えろッ」