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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
線上閱讀佐々木 味津三《右門捕物帖(二)(うもんとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 221,941 字 · 435 頁
」
「いかにものう。変なことに出会ったというのはそれっきりか」
「いえ、もう一つあとで気がついたことなんですが、どう考えてもふにおちないことがあるんですがね」
「なんじゃ」
「お葉さんがお使いに来たとき、井上のおだんなは夜勤に出かけてるすだとたしかにおっしゃったのに――」
「いたというのか!」
「ではないかと思うことがあるんですよ。というのは、ポンポンと妙な鼓の音が聞こえたんですがね」
「なにッ、鼓とな! ふふうむ! ちとおかしなことになってきたようだが、鼓の音と井上の金八と、なんぞかかり合いでもあると思うのか!」
「あるからこそ、どうもふにおちねえと思うんですがね。ああいう鼓は、なんというんだか、謡の鼓でもなし、三河万歳の鼓でもなし、どうもさる回しのたたくやつじゃないかと思うんですが、それをまたどうしたことなんだか、井上のおだんながひどくお堪能でね、今までもときおりちょくちょくと夜ふけになんぞおたたきになったんですよ。ところが、その同じ鼓の音が、あとで思い出して気がついたんですが、お使いをうけてあちらへ伺おうとするとき、たしかに井上のだんなのお屋敷で聞こえたんですよ。