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てつがくにゅうもん

哲学入門

三木 清

線上閱讀三木 清《哲学入門(てつがくにゅうもん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 110,592 字 · 219 頁

青空文庫

また弁証法は矛盾の綜合における発展の論理であるが、この場合発展の意味は正しく理解されねばならぬ。普通に発展というと、自己のうちに含まれていたものが顕わになってくること、自己の内在的な本質が顕現的になってくることと理解されている。しかるにこの含蓄より顕現へという過程は、可能性より現実性への過程としてまさにアリストテレスがその論理によって捉えようとしたものであって、そこには何等矛盾というものはなく、従って弁証法はない。自己の実現するものは元来自己が可能的にあったものと同一であるから。アリストテレスにとって運動は可能性より現実性への過程を意味した。弁証法は単にかくの如き内在的な連続的な発展であることができない。そこには自己に内在的なものが同時に超越的なものであるということ、また超越的なものが同時に自己に内在的なものであるということがなければならぬ。自己から起る行為が自己に超越的な自己の存在の根拠である世界から起るものであり、行為は同時に出来事であるのでなければならぬ。人間の作るものが同時に人間を超えた意味をもっているのでなければならぬ。自己の本質として自己のうちにあると考えられる理性或いはロゴスが単に自己のうちにあるものでなく、却って物のうちに、客観的表現的なもののうちにあるものであり、このものに喚び起されて