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ぼちてんぼうてい

墓地展望亭

久生 十蘭

線上閱讀久生 十蘭《墓地展望亭(ぼちてんぼうてい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 46,485 字 · 93 頁

青空文庫

灰白色と黒だけの風景。独逸表現派の陰気な画材に似ていた。

二十人は、角面堡の混凝土の長い壁にそって、二間おきぐらいに立たされた。竜太郎は五番目だった。その右隣りにアウレスキーがいた。

宣告文はわずかに二行ぐらいですんだ。竜太郎も、他の十九人のリストリア人と同じように、反逆罪人のなかに加えられた。異存はなかった。

小太鼓が急き込むような調子で、打ち鳴らされた。

若い士官が、爽やかな声で叫んだ。

「狙ッ」

兵士が一斉に銃を取りあげる。レヴュウの練習のようにキチンと揃っていた。

「撃ッ」

ズズン、と、下腹に響くような鋭い銃声が起り、暫くしてから、ゆっくりと銃口から白い煙が湧きだした。

最初の青年は、瞬間、背伸びするような恰好をし、それから、身体を斜にして、右の肩からのろのろと前に倒れた。

竜太郎は、その方へ顔を向けて、仔細に眺めていた。……ちょうど、ゴヤの『銃殺』の絵とそっくりだった。ただ、鳥毛のついた軍帽と赤縞のズボンのかわりに、ここでは、鉄兜と灰色の外套であるだけのちがいだった。

小太鼓の続け打ち。……遊挺のガチャガチャ動く音。……「狙ッ、撃ッ」……銃声。