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だいせんらんごのこくさいへいわ
大戦乱後の国際平和
大隈 重信
線上閱讀大隈 重信《大戦乱後の国際平和(だいせんらんごのこくさいへいわ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,219 字 · 11 頁
然るに、その平和を害するものは国際間の競争である。この国際間の競争の下に潜んでおるものは、民族的競争である。その民族間に於て、東洋人は白人から区別されて普通の待遇を受けない。然るに、平和思想は何から起ったかというと、人道から起った。祖先がこれをやった。夫婦喧嘩を止め、親子喧嘩を止め、兄弟喧嘩を止め、転じて来たのが今日の平和思想なんである。即ち一方に人道、道徳が進んで来て、一家の平和、一族の平和、一郡の平和、一国の平和、これが進んで世界の平和、それに宗教的思想が結付いて来たのであるから、その平和の下には人種の区別は存在しない。
然るに、亜米利加では、平和を唱えながら却って日本人排斥をやるが、我輩はこういう議論だ。今度の大戦は何から起ったかというと、民族的僻見が根本になっている。それは即ち独逸の武断主義である。英国、仏蘭西、露西亜は、それに応ずるの用意を怠っておったからやられた。東洋人もその用意をやらなかったから、欧羅巴の軍国主義、侵略主義、火薬の力を以てひどい目に遭った。それ故に、人道の上から平和を実現しようというには、人種的区別という僻見を除かなければ、到底平和は来らぬ訳である。