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だいのうしゅじゅつ
大脳手術
海野 十三
線上閱讀海野 十三《大脳手術(だいのうしゅじゅつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 15,185 字 · 31 頁
ああ、それで読めた。外科手術の大家たる瀬尾教授と彼女が並んで歩いていたのも、その脚の移植手術を教授に頼んだものに違いない。
私は憤激の極に達した。時間の推移と共に、私の頭は痛みを加え、胸は張りさけんばかりになった。
(このまま見逃すことはできない。何が何でもその男を引補え、珠子に思い知らせてやらねばこの腹の虫がおさまらない!)
私は遂に復讐の鬼と化した。
凩の夜店
復讐の鬼と化した私は、前後を忘じ、昼といわず夜といわず巷を走り廻った。もちろんその目的は、珠子と、私の生れついたる美しい脚を騙取したる――敢えてそういうのだ――その男とを引捕えるためであった。
が、珠子とその男とは、なかなか私の視界に入らなかった。その二人は、巷を歩かないわけではなく、私はたびたび珠子とその男の姿を見かけた話を耳にした。しかも私の不運なる、遂に両人に行逢うことができないのであった。
私は自暴自棄になって、不逞にも和歌宮先生の許へ暴れ込んだ。私は悪鬼につかれたようになって、先生を診察台の上へねじ伏せると、かの私の生れついた美しい両脚を珠子づれに譲渡したことを詰った。しかし先生は、私の無礼を咎めもせず、静かな声で、一旦君から買取った上はこれをどう処分をしようと私の自由であり、君は文句をいう権利がない旨を諭した。