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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 159,272 字 · 313 頁
それに比ぶれば、七兵衛の野心などは罪のないもので、「行軍守城用、莫作尋常費」とある黄金の分銅一枚を見さえすれば満足するのですが、しかし、その苦心の程度に至っては、これらの豪傑に譲らないのみならず、それよりも一層むずかしい仕事になるのは、彼等のは、火をつけて騒がせさえすればよいのだが、七兵衛のは、手に入れて拝まなければならない。
さて、こうして七兵衛が、三田の四国町の薩摩屋敷の、芝浜へ向いた方の通用門の附近を通りかかった時分、中ではこんな評定をしていたが、塀外の道の両側には夥しい人出。
今しも、通用門から異種異形の一大行列が繰出されて来るのを、黒山のような両側の人だかりが見物している。
よって七兵衛も、その中に立って、これを眺める。
何のために、誰がしたいたずらか、今しも薩摩屋敷の中から繰出して来る一大行列は、乞食の行列であります。ありとあらゆる種類の乞食が、無数に列を成して通用門から外へとハミ出して来る。その事の体を見てあれば、不具者も、五体満足なのも取交ぜて、老若男女の乞食という乞食が、おのおのその盛装を凝らし、菰を着るべきものは別仕立のきたないのを着、襤褸の満艦飾を施し、今日を限りの哀れっぽい声を振りしぼって、