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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 159,272 字 · 313 頁
「そりゃお前、料簡違いというものだよ、お前は、その弁信さんというのより、こっちの方に義理があるのだろう、そう無暗に出歩いてはいけない」
「…………」
茂太郎はここに至って、失望の色を満面に現わしました。最初から画面に心を打込んでいる白雲には、その色を見て取ることができなかったが、会話がふっと途絶えたので気がつき、
「だが、時が来れば逢えるようにしてやるから、逃げ出したりなんぞしないで、おとなしく待っていなければならない」
「時って、いつのこと」
「それは、いつともいわれないが、ここの主人が旅から帰って来たら、よく話をして、その弁信さんというのに逢えるようにしてあげよう」
「そうなると、いいですが、みんなが弁信さんをよく思っていないから――」
茂太郎が容易に浮いた色を見せないのは、ここの家では誰もが弁信をよく思っていないのみならず、誘拐者として悪んでいることを知っているからです。
「わしも長く附合っているわけではないから、よく知らんが、しかし、ここの女主人という人も、そうわからない人ではないらしいから、帰るまで待っておいで、逃げてはいけないよ。まあ、絵の本でも御覧……わしの描いた絵の本を見せてあげよう」