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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 178,374 字 · 345 頁
絶対無人の境だということを確認しました。
浜屋の若いお内儀さんは、胆吹の女大将の話をして、まだこの館に一味が留まっているということを保証し、決して退却したとも、解散したとも言わなかったが、案外に来て見ればこの始末。
してみると、あのお内儀さんは、一味が解散したことをまだ知らないのだ。あの辺の人まで伝達されないうちに散じてしまったとすれば、それはかなり最近でなければならぬのに、この荒れ方は、太古の昔のような面影がある。
ほんとうに、人間の住むべき家に人間の住まないほど、荒れ方の早いものはない。人間の家には、人間が住むべきものだということを、兵馬は繰返してつくづくと感じました。
さて一応見めぐり見きわめてみると、もう夕日が湖上の彼方、比良、比叡の方と覚しきに落ちている。さて、今宵、兵馬は思いきって、この境内の内の一棟へ参入して、そこに宿を求めようとしました。そうしてこの幾棟かの家屋のうちの、最大の、最良の、御殿屋敷風なのを選んで、戸を排してみると厳しく釘づけになっているが、それを合点の上で兵馬は、無理に押破って、御殿の中へ参入しました。
相馬の古御所――といったような気分です。