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だいぼさつとうげ

大菩薩峠10

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠10(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 285,635 字 · 558 頁

青空文庫

と同時に、大の男が泣き叫んで哀れみを乞うの体。それも言葉がわかれば、多少の諒解も、同情も、出たかも知れないが、何をいうにもチイチイパアで、ただ締りなく泣き叫ぶのを、田山白雲が、この毛唐! ふざけやがって、という気になって、少しの容赦もなく、いよいよ強く続け打ちに打ちました。

よし、言葉がわからずとも、憎いやつであろうとも、体格が貧弱で、打つに打ち甲斐のないようなやつでもあれば、白雲もいいかげんにして、打つのをやめたかも知れないが、何をいうにも体格は自分より遥かに大きいから、打つにも打ち甲斐があると思って、容赦なく打ったものでしょう。

駒井甚三郎さえも、もうそのくらいで許してやれ、と言いたくなるほど打ちのめしているうちに、どうしたものか、今まで哀訴嘆願の声だったウスノロの声が、にわかに変じて、怒号叫喚の声と変りました。

それと同時に、必死の力を極めてはね起きようとするから、田山白雲がまた勃然と怒りを発し、おさえつけてブンなぐる。

それをウスノロが必死になってはね起きると、かなりの地力を持っていると見えて、とうとうはね起きてしまい、はね起きると共に、力を極めて田山白雲を突き飛ばして逃げ出しました。