輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

それは、声だけでも無論わかるはずですが、この時は、面だち、その姿、それがお雪でなければならないと思いました。

黒い髪の毛を洗い髪にして、白い面に愛嬌をたたえている、その無邪気にして、魅力のある面が、お雪ちゃんでなければならないと思いました。

ことにその着物をごらんなさい。自分の白衣も、鶴の羽のような白いかがやきに見えますが、お雪ちゃんのその衣裳は、百練の絹と言おうか、天人の羽衣といおうか、何とも言いようのない白無垢の振袖で、白無垢と見ていると、裾模様のように紫の輪廓の雪輪が、いくつもいくつもその中から、むら雲のように湧いて出るのを見受けます。

「まあ、この花の色をごらんなさい、ありとあらゆる花が、ここに咲いているではございませんか。色という色がみんなここにこぼれているようでございます。これは百合に似た花でございますが、紫の濃いところが違います。こちらをごらんなさい、花も、葉も、枝も、すっかり白天鵞絨ではございませんか。これはまあ、真黄色! こんな大きな梅鉢草! これは石楠花と躑躅の精かも知れません。白蓮華……とでも申しましょうか、この白さの深いこと、可愛いじゃありませんか。