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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

「ほんとうに知らねえのか、のろまな奴だな」

「これは恐れ入りますな、知らずば知らぬでよろしい、のろまは少し手厳しかあございませんか。いったい何でございます、その柿の木てえ奴は……」

その時に、南条に代って五十嵐甲子男が、いまいましがって、

「ちぇッ、知らざあ言って聞かせてやろう、柿の木金助というのは、あの金の鯱を盗もうとして、凧に乗って宙を飛ばした泥棒なんだ」

そこでがんりきの百蔵は、

「ははあ……」

と、仔細らしく頤を二つばかりしゃくり、

「なるほど、なるほど、そんな話も聞きましたねえ、凧に乗って尾張名古屋の金の鯱を盗みに行った奴があるてえ話は、餓鬼の時分からずいぶん聞いてはいましたが、そいつがその柿の木泥棒という奴でござんしたかい」

「柿の木泥棒と言う奴があるか、柿の木金助だ、貴様にでも聞いたら、少しはわかるかと思ったのだ。あの柿の木金助という奴は、どういう思い立ちで、あの金の鯱を盗もうという気になったのか、またその目的を達するために使用した凧というのが、どのくらいの大きさで、どういう仕掛で、どうしてそれに乗り、それを揚げる奴がどうしたとか、こうしたとかいうことを、詳しく知りたいがために、貴様をワザワザここまで連れて来たのだが、こっちに教えられてアワを食うような間抜けじゃあ、話にならん――」