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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

鉄にかなりの時代のある筒籠手を引っぱり出した仏頂寺は、二三度ひっくり返して、

「さあ、これが本当の小手調べだ、どっちが左だい……そうか、まあ、こんなことでよかろう、この辺でお茶を濁しておけ」

一応、籠手をつけ終った後に、脅曳、胴を着けて、表帯を結び、肩罩をつけ、

「これから両刀だ、これは御持参物を以て間に合わせる」

と刀をさし、次に職喉、鉢巻、頬当から兜をかぶり終って一通りの行装をすませて、ずっしずっしと室内を歩み出し、

「どうだ、武者ぶりは……」

「天晴天晴――元亀天正時代ならば押出しだけで差当り五百石の相場はある」

丸山勇仙がほめる。と、仏頂寺弥助は長押にかけた薙刀を見つけて、

「槍にしたいものだが、薙刀じゃ少し甲冑につりあわんけれど……」

といって、それを取下ろして、小脇にかい込み、床の間へどっかと坐り込んで、ジロジロ見廻している。

丸山勇仙は、その武者ぶりをほめたり、けなしたりしながら、物の具の威し方や、糸の色、革の性質、象嵌の模様などを仔細らしく調べている。

兵馬は、苦々しい思いで、彼等の為すままに任せている。

暫くしてから、仏頂寺弥助が、立ち上って、