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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁

青空文庫

こんな、あたりまえのお供ぞろいに、さりとは仰山らしい人だかり、それをまた道庵ともあるべき者が、

「奇妙奇妙」

と、高い山から谷底でも見るような気持で、のびやかにそれを見下ろしている光景も、のどかなものです。それをまた、

「先生、いいものに、ぶっつかりました、これぞ、熱田西浦東浦の名物、元服の加儀の行列でございます、ほんとに今日の拾い物といってしかるべし」

同行のお数寄屋坊主が、道庵の背中を叩いてけしかけるものだから、

「なるほど、奇妙奇妙」

道庵には、この緩慢なる行列の正体がわかっているのかどうか、しきりに奇妙がって、中を見おろしていると……行列の主人公とも見える、水々しい新元服の美男が、いかにも横柄に、

「お取持、お取持」

と呼びます。

「はっ!」

中老人の羽織袴のお取持、これは多分、先方からこの客を迎えのための案内役と覚しいのが、鞠躬如として、まかり出てくると、新元服が物々しく、

「せっかく、お招きにあずかったは嬉しいが、前に、このような山があっては、進もうにも進まれませぬ」

と言いました。

「はっ、恐れ入りました、万事行届きません、では早速、山を取除かせて、道を平かに致させますでございます」