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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁
三十七
駒井甚三郎は、今晩、遠見の番所の附近へ新たに立てたバルコン式の台上にのぼって、天体を観察している。
駒井が、天体を観察するの余裕を得たことは、それだけ、海と船との事業が滞りなく進捗している証拠であります。さりとて、海を行く者が天を観ることは必須であります。駒井が天文の趣味と、天体の観察は、今に始まったことではないが、船の方の工事に、すっかり安心が出来た故にこそ、今度はこうも落着いて、専門的に天を観ることに取りかかったその態度、空気は容易く見ることができるのであります。
事実、駒井のこのごろは、船の工事の監督が三分の、天文の研究が七分といってもよいほどに時間を割いているのです――無論、昼は天文学と共に相関聯した航海学、六分儀の使用、海図研究――夜はこうして天体の実測観察。
駒井が天体を観察する傍らに、清澄の茂太郎が立っている。小脇には例によって般若の面をかいこみつつ、
「殿様、歌をうたってもようござんすか」
「お歌いなさい」
お許しが出たものだから、澄み渡った夜の外房の空に向って、得意の即興詩がはじまる。
さて皆さん
皆さんは
この大地は