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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠11(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 368,567 字 · 720 頁
それはこの一座の誰憚ることなき談論を聞いていれば、ほぼわかることで、世間ですれば四方を憚る秘密会議も、このところで、こうして水入らずにやれば、誰に遠慮もいらぬこと。
その、遠慮の入用のない秘密会議の雑話と、熟議と、談論とを混合してみると、さすがにこれは炉辺閑話とは全く趣を異にしています。京阪、或いは関東の要所に於て、二三人集まって、こんな事を口走れば、忽ち身辺に危害が飛ぶ。それをここでは、つまり露骨に、陰謀が評議されているのです。さすがに陰謀の要点に触れると、声は多少低くなりますが、それに附随して議論を闘わすという段になると、意気軒昂として、火花を散らすの勢いです。
この秘密会議の内容を綜合してみると、飛騨の高山と、尾張の名古屋とが、話題の中心になるらしい。
慶長以来の、関ヶ原当時の陣形を細やかに持ち出すものがある。結局、美濃、尾張の平野は、今日でも大勢を制するの中原であって、その中原の後ろを押えるものが、近江と飛騨とだ。石田三成は近江に根拠を置いたが、飛騨を閑却したのはいけない。我々は、飛騨を押えておらねばならぬ。飛騨を押えるのは、難事ではないが、目的は尾張にある。