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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,946 字 · 520 頁

青空文庫

「ははあ、そうか、それでわかった、誰か外に人がいるようだとそうは思っていたよ」

と米友は、何か思い当るところあるものの如く、ひとり合点の声を立てると、関守氏は、

「そういうわけだから、まだお銀様にも復命していないのです、一刻も早くお館の方へ行って、お銀様にその事情を話して、明朝になってまたとって返して、こちらへやって来て委細をお話し申しましょう」

と言って関守氏は、立てともしにして置いた提灯を取り上げて、また同じ口から閾を跨いだが、一休宗純から問答をでもしかけられたような形になり、片足は外へ出して、

「ところで、さしあたり一つ心配なのは、その一揆暴動の崩れが、或いはこの辺へ押寄せて来ないとも限らない、胆吹山というところは昔から落人の本場なんだから――そこをひとつ、念のために用心をして置いて下さいよ、一時にそう潮の押寄せるようにここまで押寄せて来るはずはなかろうけれども、一人二人、どちらのどんな奴が迷い込んで来ようとも知れぬ、戸締りをよくして置いて下されよ」

こう言い置いて、外の闇の中に身を没しました。

「友さん、よく戸締りをして頂戴」

「大丈夫だ」

「いま関守さんが出て行った入口を、しっかり締めて、錠を下ろして頂戴な」