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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,946 字 · 520 頁

青空文庫

というのは、傲慢であろうとも、無作法であろうとも、ここに鎮座し給う覆面の女将軍は、まごう方なきこの地方の新領主であることを、米友の理性が許しているから、自然、この家の軒下であろうとも、縁の下であろうとも、竈の下であろうとも、この女人の王土のうちでないということは言えない。してみれば晴天であろうとも、深夜であろうとも、王者が王土に親臨し給うことに於ては文句がつけられない。我々は、たとい王臣というものでないとしても、その王土の中の一種のかかりうどなのだ。

そういう理解の下に、多分、米友はその王者の傲慢無作法を許していたのだろうと思われます。

「友さん、今晩、わたしを此家へ泊めて頂戴な」

充分に座が定まってから、女王の第二段の勅命がこれでありました。

「うむ」

と米友が唸りました。唸ったのは返事なのです。返事であるが、是とも非ともいう意味はその中に含まれていない。それは、やっぱり米友の頭で、是とも否とも含ましむるだけの意味を見出せなかったからでしょう。何となれば、現に王土であり、王物であることを是認する以上は、泊めてくれも、泊めてくれないもあったものではない。