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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠16(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 268,946 字 · 520 頁

青空文庫

左右へ、若い衆や庄公が着いて、舞子や、たいこ末社が居流れる。

そしてまた舟の中へ、酒よ、肴よ、会席よ、といったものが持運ばれて、出舟までの準備さえ相当の手間が取れるのです。

お角さんの気象がおのずからはずんで、京大阪への手前、多少とも江戸ッ子は江戸ッ子らしく振舞ってみせなければ、後の外聞にもなるといったような、お角さん相当の負けない気で、この際、自分が江戸ッ子を代表してでもいるような気位になるのも是非がないでしょう。そこでこの八景めぐりが自然にお大尽風を吹かせるような景気になって、そこは、相当の要所要所へ金をきれいに使うことは心得ている。舞子や、たいこ末社まで取巻に連れ込んだのは、これは何か偶然の達引か、そうでなければ、転んでも只は起きない例の筆法で、この一座のげい子、舞子、たいこ末社連のうちに、将来利用のききそうな玉があると見込んでいることかも知れません。

とにかくこうしてお角さんの八景巡りは、仰山ないでたちでありました。道を通る人も、乗る舟を見かけて集まるほどの人も、みんなこの華々しい景気に打たれて、眼を奪われないものは無いのです。そうしてどこのお大尽の物見遊山かと、その主に眼をつけると、案外にも関東風の女親分といったような伝法が、しきりに舟の中で指図をしたり、叱り飛ばしたり、おだてたりしているもの