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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 214,131 字 · 423 頁

青空文庫

上野原を出て少しばかり坂を下ると、もうすぐに川であります。川の両岸には川越しの小屋が立っていて、真裸になった川越し人足が六七人ほど、散らばっているのが一目に見えました。

「これが鶴川の渡し場でございます」

「なるほど、先年諏訪因幡守殿が人足どもに困らせられたという渡しはこれか」

「あれ以来、人足どもも大分おとなしくなりましたが、やっぱり気の荒い郡内の溢れ者でござるから、おりおり旅人が難儀する由でござりまする」

「ゆくゆくはなんとか取締りをしたいものじゃ、どこへ行っても、この裸虫には弱らせられる」

一行は川越しの小屋のところまで来ると、宿役人から先に出向いていて、しきりに人足を指図していました。

「おいおい御支配のお通りだ、ほかの旅人は控えているがよろしい、御支配のお通りが済んでから通らっしゃい」

と言って、川の両岸の通行を暫らく差押えました。それがために両岸に多くの通行人が溜って、駒井能登守の渡ってしまうのを待っていました。

「どうしたのか、両岸に人がたかっている」

能登守は不審に思いました。

「御支配様、どうぞこれをお召しなすって下さいまし」

連台を持って来ました。