輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
線上閱讀中里 介山《大菩薩峠3(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 214,131 字 · 423 頁
時は秋の末でも、小屋の中の蒸暑い空気から外へ出てみると、ひやりと身に沁みる寂しい心。三味を抱えて客に招かれて行くわが身の影を見ると、間の山の過ぎし昔が思われます。故郷を出でて身はいま甲州の山の夜の露。わずか三月とはたたぬ間に変れば変るものかな。それにつけてもムクを連れないのが、なんとも言われず心細くてたまりません。古市の大楼へ招かれては、夕べあしたの鐘の声を古調で歌って聞かせる時、追っても叱ってもムクばかりは離れることもなかったのに、今宵他郷で久しぶりに、三味を抱えて月にうつるわが影が、たった一つであることが悲しくなってハラリと涙をこぼします……ムクは死んだわけでも殺されたのでもなんでもなし、つい呼べば来るところにいるのだけれど、お君は昔を思い出したからつい泣いてしまいました。
七
「役割、今日は一蓮寺のお開帳に行ってみようじゃござんせんか」
金助といって小才の利く折助。
「そうよな、たびたび呼出しを受けてるんだから行ってみてもいい」
役割の市五郎は、金助から誘われて一蓮寺へ出かけてみようという気になったのは、一蓮寺の祭の夜は大きな賭場が開けているからです。