輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 242,044 字 · 477 頁

青空文庫

そこで神尾が踏みとどまると、旅の者は傍へよってきて、小腰をかがめ、

「百蔵でございます」

「がんりきか」

神尾主膳が苦々しげに立っていると、がんりきはなれなれしく、

「これはよいところでお目にかかりました、実は、殿様がこちらにおいでなさることを承って参りましたのですが、ともかく、大平山へ参詣致しましてから、改めてお伺い致そうとこう考えていたところなんでございます、ここでお目にかかったのは何より。そうして殿様は、これからどちらへお越しになろうというんでございますか」

「いや戻り道だ、大平神社の隠居殿を訪ねて、これから大中寺へ戻ろうとするところじゃ」

「左様でございますか」

「百蔵、お前はまた何しに、こんなところへ来たのだ」

「少々ばかり信心の筋がございましてね。それともう一つは、ぜひお久しぶりで殿様の御機嫌を伺いたいと、こう思って参りましたんでございます」

「それは有難いような、迷惑なような次第だ」

「いかがでしょう、これから殿様のお伴を願いましては」

「左様……」

主膳は、ちょっと考えていたが、隠居の僕を顧みて、

「これこれ若い衆、そちは、もうよいから帰らっしゃい、ここから帰って、隠居殿によろしく申してくれ」