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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 242,044 字 · 477 頁

青空文庫

いかにも泊り込みそうな気合で来て、ふいに外れてしまったから、主膳も、拍子抜けの気味で、そうかといって、泊り込まれるよりは世話がないから、そのまま門前で、がんりきと別れてしまいました。

そこで主膳がもてあましたのは、隠居からおみやげに贈られた美酒一樽。僕の手から、がんりきの手へ、がんりきの手からいま改めて主膳に返されてみると、主膳はそれを持扱いの体です。

これは山門の中へは持ち込めない。そうかといって、ここへ無下に打捨らかしてしまうのも冥利である。そこで、主膳は門番の戸を叩きました。

「どなたでございます」

というのは門番又六の女房お吉の声です。

「神尾じゃ、又六はおらぬか」

「まあ、殿様でございましたか」

お吉が驚いて戸をあけて迎える。主膳は中へ入って、

「又六はおらぬか」

「皆川の方へ参りまして、まだ戻りませんでございます」

「左様か。お吉、迷惑だが、これを預かってもらいたい。いや預かるのではない、門前の誰かに欲しいものがあったら遣ってしまってもよろしい」

「何でございますか。おや、これは結構な御酒ではございませんか」

「うむ、大平山の隠居から貰って来たのじゃ。