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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 242,044 字 · 477 頁

青空文庫

諸侯も礼を厚うして、辞を卑うしなければ教えを乞うことのできぬ人だから、高杉もこの人に逢っては、油を絞られるのもぜひがない。象山はまた豪傑の士に逢うと、好んでこういう手段を弄したがる男である。

そこで、仏頂寺弥助と竹刀の立合。高杉はそうそうは負けてもおられまい。といって高杉は剣術使いではない。

尋常では勝てないことを知っている彼は、立合の場へ立つと、いきなり交叉してあった竹刀を取り上げ、

「オメーン!」

まだ立合わない仏頂寺の頭を一つ食わせてしまった。仏頂寺大いに怒り、

「まだ、礼式も相済まぬうちに、頭を打つとは何事でござる、無作法千万」

高杉晋作は、いっかな聞かない。

「何とおっしゃる、貴殿もし、戦場に臨み、敵に頭を斬られてなお礼式呼ばわりをなさるか」

「以ての外、ここは戦場ではござらぬ」

「いやいや、立合の場は戦場と同様でござる、貴殿の頭は、もう拙者が打ち割ってしまったのでござる」

「強弁を振いたまわず、いさぎよく立合って勝負をさっしゃい」

「勝負はすでについてござる、拙者の勝ちでござる」

仏頂寺が躍起になって怒るのを、高杉は頑として勝ちを主張してこの場を去った。