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だいぼさつとうげ

大菩薩峠7

中里 介山

線上閱讀中里 介山《大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 242,044 字 · 477 頁

青空文庫

「畏まりました、何ぞ、お書物でもお取出しになりますか」

「書物をさがしに来たのだ、急に読みたいことがあって……」

「では、早速御案内を仕りましょう」

一学は、久しぶりで主人にあって、まだまだいいたいことが山ほどある気色なのを、主人がむしろ、それを避けたがる様子と、ともかくも書物庫へ、急の用件があるらしいのとで、ぜひなく、提灯を用意し、預かりの鍵をたずさえて、この座敷を出かけました。

目的の書物庫は、駒井甚三郎が特に念を入れて建てさせたもので、駒井は、洋行する知己友人のあるたびに、かの地の書物の買入れを頼み、みやげとして寄贈された書物と共に、この庫に蓄えておきました。

いろいろの心持で、頭を混乱させながら案内に立った一学は、わが主人は、これまでどこに、どういう生活をしていたのだかわからないが、それでも、こうして駈けつけると、早々参考書の庫へおとずれることによって、主人の今の境遇がたとい逆境とはいいながら、逆転しているものでないことを想像して、心ひそかによろこんでいます。

幸いにして一学も、また好学の書生でありましたから、日頃の心がけも、おのずからこの書物庫の書棚の上に現われて、こうして不時の主人の検閲を受けるような結果になっても、あえて狼狽せずに案内することができたのみならず、いよいよ内部へ入って、整理の手際