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おおさかをあるく

大阪を歩く

直木 三十五

線上閱讀直木 三十五《大阪を歩く(おおさかをあるく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 32,964 字 · 65 頁

青空文庫

大大阪小唄

直木三十五作歌

一、大君の

船着けましき、難波碕

「ダム」は粋よ、伊達姿、

君に似たかよ、冷たさは、

黄昏時の水の色、

大阪よいとこ、水の都市

二、高き屋に

登りて、見れば、煙立つ、

都市の心臓か、熔鉱炉

燃ゆる焔は、吾が想い

君の手匙で、御意のまま

大阪よいとこ、富の都市

三、近松の

昔話か、色姿

酒場の手管は、ネオンサイン

青と赤との、媚態

断髪のエロも、うれしかろ

大阪よいとこ、色の都市

四、太閤の

浪華の夢は、夢なれど、

タキシーの渦と、人の波

大大阪の横顔に

そっと、与えた、投げ接吻

大阪よいとこ、都市の都市

大阪を歩く

大阪と私

私の父は、今でも、大阪に住んでいる。南区内安堂寺町二丁目という所で、誰が、何う探したって判らない位の小さい所――四畳半と、二畳との穴の中で、土蜘蛛のように眼を光らしている。

多分、六十年乃至、七十年位は住んでいるのであろう。私が、母親の臍の穴から、何んな所へ生れるのだろうかしらと、覗いた時にも、その位の、小さな家に住んでいた。