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たいようをのむあかいろうせいのひみつ

太陽を呑む赤い老星の秘密

畑中 武夫

線上閱讀畑中 武夫《太陽を呑む赤い老星の秘密(たいようをのむあかいろうせいのひみつ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 2,746 字 · 6 頁

青空文庫

光と熱とを出し続けているこの太陽が、どうして冷えきってしまわないのか。どうして巨大な、アンタレスのような星になるのか。この問いに簡単に答えることはむずかしい。けれども、星の進化が全く逆転してしまったのは、星の光るエネルギーのもとが、核融合の原子力だとわかったからといえる。この核融合は、星のなかで発見され、地上で水爆に姿を変えて実現されたけれども、星の生涯についての考えも全く変えてしまったのである。

太陽がこれから明るくなるのなら、逆にむかしはもうすこし暗かったであろう。地球が受ける熱も少なかったに違いない。そんな計算をした人もある。地球の今の年齢を四十億年とすると、その半分の二十億年くらい前には、地球上の水がほとんど凍っていたという勘定になる。地球で発見されている一番古い化石が、何でも十数億年むかしのものだそうだが、何かこれと関係がありそうである。つまり、凍っていた水が次第にとけはじめた頃に、はじめて生命が地球上に生れたと考えてもよさそうである。

あまり臆測をたくましくすると、そろそろ「宇宙ボケ」といわれそうである。もっとも天文屋などという人種は、宇宙ボケの最たるもので、すみれよりもパンよりも星が好きだというのだからやむを得ない。