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じょせいしけんきゅうのたちばから
女性史研究の立場から
高群 逸枝
線上閱讀高群 逸枝《女性史研究の立場から(じょせいしけんきゅうのたちばから)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,097 字 · 10 頁
しているもので、夫および父には依存しない。したがって父系はあり得ても、家父長の実体はあり得ない。
また、中国などの家父長制をみれば、その親族組織は親等的で、その内部に幾つかの夫婦と子の小家族を擁しているが、わが古代にあっては、祖子(オヤコ)、妹背(イモセ)、兄弟(エオト)等の類別的親族組織で、その内部に包含しているのは、親母(イロハ)、親兄(イロセ)、親姉(イロネ)、親弟(イロト)、親妹(イロモ)等の母子の小家族であって、この小家族が父を欠いていることは、親父(イロチ)という語がまったく古語中に見当たらないことでわかるのである。
つぎに、もう一つ例を加えよう。中国やローマの家父長制では、家族的祭祀を執行するものは男性であって、女性は与らないのである。しかるに、わが国では、氏の祭祀にも、氏の連合たる国の祭祀にも、すべて宗家の女性がこれに当たった。これは、伊勢や賀茂に歴代の皇女が斎宮であったのを見てもわかると思う。氏では、尾張氏の熱田社の祭司宮簀姫、物部氏の石上社の祭司伊香色謎なども数えられよう。くだっては「権記」長保二年の条に、藤原道長がその女彰子の立后宣旨を請う理由として、藤原氏の氏祭は氏后によって行なわれるのであるが、現在の氏后定子皇后は出家により司祭ができないから、道長が氏の長者として代わって司って